遺伝情報を次の世代に正確に伝える仕組みを発見【東京大学】

◆細胞が増える際にはその遺伝情報もコピーされ、次世代においては一つの細胞に一つずつ均等に分配されなければなりません。それを可能にする酵素 ESCO2 の作用機序を明らかにしました。
◆ESCO2 は遺伝情報をコピーする蛋白に直接結合し、遺伝情報がコピーされるはなから分配のための足場をゲノム上に築いていました。そして、コピーする蛋白との結合がなくなると速やかに分解されることが新たに分かりました。
◆ESCO2 の変異は癌化や分化異常を引き起こす希少疾患の原因です。本研究成果により癌化や分化機構への理解が深まるとともに、診断、治療へ貢献できることが期待されます。

 遺伝情報の本体であるゲノムは染色体という構造をとり、細胞内に格納されています。染色体は細胞が増殖する際に、コピーされ、均等に次世代の細胞に 1 コピーずつ分配されます。この分配の際に、姉妹染色分体間接着因子「コヒーシン」と呼ばれるリング状のタンパク複合体が働きます。コヒーシンは、コピーの結果生じた姉妹染色分体をつなぎ留め、正確に1コピーずつ染色分体が次世代の細胞に分配されることを保証します。この際、コヒーシンはアセチル化されることで安定に二本の染色体をつなぎとめることができるのですが、アセチル化酵素が機能するその詳細なメカニズムは不明でした。

 

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