食品に含まれるアクリルアミドの摂取量と子宮体がん・卵巣がん罹患との関連は認められず【国立がん研究センター】

多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果報告

 アクリルアミドは、紙の強度を高める紙力増強剤や接着剤などの原材料として利用されている化学物質で、国際がん研究機関(IARC)では、ヒトに対して、おそらく発がん性がある物質とされている。近年、アスパラギンと還元糖という栄養素を含む食品を120℃以上の高温条件下で加工・調理すると、化学反応を起こすことなどによってアクリルアミドが生成され、食品中にも含まれていることが報告されている。

 今回の研究結果から、アクリルアミドの摂取量と子宮体がん・卵巣がんの罹患には関連がないことが示された。アクリルアミドの代謝や子宮体がん・卵巣がん罹患に関わる要因(喫煙習慣、コーヒー摂取量、アルコール摂取量、体格、閉経状態)別に検討した場合にも、アクリルアミド摂取量と子宮体がん・卵巣がん罹患との間に統計学的に有意な関連は認められなかったという。


 私たちは、いろいろな生活習慣と、がん・脳卒中・心筋梗塞などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防や健康寿命の延伸に役立てるための研究を行っています。平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古、大阪府吹田の10保健所管内(呼称は2018年現在)にお住まいだった、40~69歳の方々のうち、研究開始から5年後に行った食事調査票に回答し、子宮体がん・卵巣がんになっていなかった女性約4万7千人を、平成25年(2013年)まで追跡した調査結果にもとづいて、アクリルアミド摂取量と子宮体がん・卵巣がん罹患との関連を調べました。その研究結果を論文発表しましたので紹介します(Cancer Science 2018年7月 ウェブ先行公開 )。

 

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