論文紹介

早期肺がんに対する外科手術+体幹部定位放射線治療は有用か?

2019-02-28
JAMA Oncology
推薦記事 伊丹 純 氏 国立がん研究センター中央病院 放射線治療科長

Measuring the Integration of Stereotactic Ablative Radiotherapy Plus Surgery for Early-Stage Non–Small Cell Lung Cancer
A Phase 2 Clinical Trial

体幹部定位放射線治療(SABR)は、外科手術が困難な早期非小細胞肺がん患者の有用な治療選択肢であるが、SABR 後の病理学的完全奏効(pCR)についてはあまり検討されていない。手術可能な肺がん患者に対する術前補充療法としてSABR を行うと、局所制御や抗腫瘍免疫活性の誘導などにより、良好な転帰をもたらすものと期待される。本試験の対象は、18歳以上の早期のT1T2N0M0陽性非小細胞肺がん患者40例(平均年齢68歳、女性23例)。このうち、35例が外科手術を受け、主要評価項目である外科手術+SABR後のpCRの評価が可能であった。解析の結果、pCR率は60%、術後30日および60日の死亡率は0%であった。グレード3および4の有害事象は18%に発生し、2年間の全生存率は77%、 局所制御率は 100% 、領域制御率は53%、遠隔制御率は76%であった。治療後のQOLに低下は見られなかった。pCR率は期待されたより低かったが、有害事象は外科手術のみと同程度であり、周術期の死亡例は見られなかった。

JAMA Oncol 2019年2月21日オンライン版

■推奨コメント
体幹部定位放射線治療 (SBRT/SABR)の病理的反応を10週後に外科的に評価した画期的論文。pCRは予想より少なかったが。残存があった症例でもこれが再発につながるかはまだ不明である。

(伊丹 純 氏)