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HER2陽性乳がんの転移性脳腫瘍に対するneratinib+カペシタビン併用の効果を検討:第Ⅱ相TBCRC 022試験

2019-03-29
Journal of Clinical Oncology
推薦記事 尾崎 由記範 氏 虎の門病院 臨床腫瘍科

TBCRC 022: A Phase II Trial of Neratinib and Capecitabine for Patients With Human Epidermal Growth Factor Receptor 2–Positive Breast Cancer and Brain Metastases

 既に著者らは、neratinibの単独療法がHER2陽性乳がんの転移性脳腫瘍に対し中等度の活性を示すことを報告している。今回は、カペシタビンとの併用効果が検討された。
 対象は、HER2陽性乳がんから脳に転移したHER2陽性進行性脳腫瘍49例。92%が外科手術および/または放射線治療を受けていた。ラパチニブによる治療経験のない3A群と経験のある3B群に分けて登録し、neratinib 240mg(1日1回)+カペシタビン 750mg/m2(1日2回)を14日間連続し、その後7日間休薬した。主要エンドポイントはCNS奏効率(非標的病巣の増悪、新病巣の出現、ステロイド薬の増量、非CNSの悪化を伴わない50%以上の標的腫瘍体積の縮小)であった。
 検討の結果、CNS奏効率は3A群49%(95%CI 32~66%)、3B群33%(同10~65%)、無増悪生存期間中央値は、それぞれ13.3カ月、15.1カ月であった。最も多かったグレード3の有害事象は下痢(3A群、3B群とも発現率29%)であった。
 HER2陽性乳がんの転移性脳腫瘍に対するHER2指向型治療は、化学療法により増強されることが示唆された。
 
J Clin Oncol 2018年3月12日オンライン版

■推奨コメント
本試験は第Ⅱ相試験ですが、第Ⅲ相のNALA試験の結果は皆が注目しています。

(尾崎由記範氏)