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遺伝性乳がん・卵巣がんの病的バリアントの頻度:米・SEERデータベースに基づく報告

2019-04-18
Journal of Clinical Oncology
推薦記事 尾崎 由記範 氏 虎の門病院 臨床腫瘍科

Genetic Testing and Results in a Population-Based Cohort of Breast Cancer Patients and Ovarian Cancer Patients.

J Clin Oncol 2019年4月9日号オンライン版

 対象は、2013~14年に米国のカリフォルニア州およびジョージア州で乳がんあるいは卵巣がんと診断された20歳以上の女性で、米国立がん研究所(NCI)のがん登録データベースSurveillance, Epidemiology and End Results(SEER)に登録された症例。乳がんは 7万7,085例、卵巣がんは6,001例だった。そのうち、遺伝子検査の結果が得られたのは、乳がんでは24.1%、卵巣がんでは30.9%だった。


 遺伝子検査の結果、乳がんでは、遺伝性乳がんの病的バリアントはBRCA1が3.2%、BRCA2が3.1%、CHEK2が1.6%、PALB2が1.0%、ATMが0.7%、NBNが0.4%に認められた。また卵巣がんでは、遺伝性卵巣がんの病的バリアントがBRCA1が8.7%、BRCA2が5.8%、CHEK2が1.4%、 BRIP1が0.9%、MSH2が0.8%、ATMが0.6%に認められた。病的バリアントの頻度の人種/民族による差も認められた。現行のガイドラインで乳がん・卵巣がんの原因となる遺伝子として挙げているものをすべて検査した場合には、乳がん患者では7.8%が、卵巣がん患者では14.5%で病的バリアントが認められた。