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小線源治療による三分割加速乳房部分照射(APBI)は実現可能で安全:TRIUMPH-T試験からの最初の成績

2019-05-03
Int J Radiat Oncol Biol Phys
推薦記事 伊丹 純 氏 国立がん研究センター中央病院 放射線治療科長

Three-Fraction Accelerated Partial Breast Irradiation (APBI) Delivered With Brachytherapy Applicators Is Feasible and Safe: First Results From the TRIUMPH-T Trial.

Int J Radiat Oncol Biol Phys 2019; 104: 67-74

■推奨コメント
Int J Radiat Oncol Biol Phys 2019; 104: 75-82(関連記事:「三分割加速乳房部分照射(APBI):早期の有害事象および患者報告アウトカムは?」)とともに、いずれも高線量率小線源治療による加速乳房部分照射(APBI)の論文。昨年末のサンアントニオ乳がんシンポジウム(San Antonio Breast Cancer Symposium)でNSABP B-39/RTOG 0413の全乳房照射とAPBIの比較試験でAPBIでわずかに同側乳房内再発が多く(10年で0.7%の差)両者の同等性は棄却されたが、臨床的にはほとんど同等の治療であることが示された。このトライアルではAPBIで3.4Gy × 10回/5日間が用いられたが、ここに挙げた二つのトライアルではいずれも小線源治療を用いて3分割〔7.5Gy 3回(1日2回照射)〕、もう一つのトライアルでは〔7Gy3回(1日1回照射)〕を用いている。追跡期間は短いが、乳がんは通常の扁平上皮癌などと比較すると分割線量に対する感受性が大きく(α/βが低い)、1回線量を多くして短期間で終える治療法が次々に出現している。術中照射による20Gyの照射は局所再発が多いが、今後2-3回の分割照射は当然臨床試験の対象となってくると思われる。APBIの方法とともにそのEligibility規準も注意しなければならない。

(伊丹純氏)