前立腺がん

論文紹介

アパルタミド投与により転移性去勢感受性前立腺がんでPFS、OSが有意に改善【NEJM】

2019-06-05
NEJM
推薦記事 赤倉 功一郎 氏 JCHO東京新宿メディカルセンター 副院長・泌尿器科部長

Apalutamide for Metastatic, Castration-Sensitive Prostate Cancer

 抗アンドロゲン薬アパルタミドは「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん」を効能・効果として国内承認されている。プラセボ対照ランダム化比較第Ⅲ相試験TITANでは、転移性の去勢感受性前立腺がん患者をアパルタミド+アンドロゲン除去療法(ADT)群525例とプラセボ+ADT群527例にランダムに割り付けて検討。
 24カ月時点において、X線画像上の無増悪生存率(rPFS)はプラセボ+ADT群の47.5%に対し、アパルタミド+ADT群では68.2%と有意に高く〔X線画像上の増悪または死亡のハザード比(HR)0.48、95%CI 0.39〜0.60、P<0.001〕。全生存率(OS)についてもそれぞれ73.5%、82.4%と、やはりアパルタミド+ADT群で有意に高かった(死亡のHR 0.67、95%CI 0.51〜0.89、P<0.005)。グレード3/4の有害事象は、アパルタミド+ADT群の42.2%、プラセボ+ADT群の40.8%に認められ、発疹の頻度はアパルタミド+ADT群で高かった。
 TITAN試験の結果はASCO 2019でも報告された。また、本試験の結果を受け、2019年5月31日に「転移性去勢感受性前立腺がん」に対するアパルタミドの適応追加承認が申請された。

N Engl J Med 2019年5月31日オンライン版

■推薦コメント

 前立腺がんに対する新規アンチアンドロゲン薬として、エンザルタミド、アパルタミド、ダロルタミドが開発され、それぞれ効果が検証されてきました。対象としては、転移陰性去勢抵抗性前立腺がんおよび転移を有する去勢感受性前立腺がんが検討されました。本研究において、アパルタミドの転移を有する去勢感受性前立腺がんに対する有用性が報告されました。今後は、薬剤の使い分けや対象症例の明確化が課題と考えらます。

(赤倉功一郎氏)


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