食道がん

論文紹介

HER2陽性食道腺がんへの周術期化学療法、ラパチニブ追加投与の安全性評価:第Ⅱ相試験【JAMA Oncol】

2019-07-16
JAMA Oncology

Safety and Efficacy of the Addition of Lapatinib to Perioperative Chemotherapy for Resectable HER2-Positive Gastroesophageal Adenocarcinoma: A Randomized Phase 2 Clinical Trial.


JAMA Oncol 2019年6月20日オンライン版


 切除可能な食道腺がん患者に対するスタンダード治療は、周術期の化学療法と切除術である。抗HER2療法は、HER2陽性進行がんの生存期間を改善することが知られているが、周術期の化学療法にラパチニブを併用した際の安全性と feasibility についてはあまり報告されていない。


 本検討は、エピルビシン、シスプラチン、およびカペシタビン(ECX)の化学療法へのラパチニブの上乗せ投与についての安全性の評価と第Ⅲ相試験の推奨用量レジメンを決定するために行われた。主要評価項目は、ラパチニブ群におけるグレード3/4の下痢で、20%以下であれば許容範囲と規定された。


 対象は、英国のHER2陽性食道腺がん患者44例で、エピルビシン50mg/m2、シスプラチン60mg/m2、およびカペシタビン1,250mg/m2を静注で術前術後の各3サイクルを行う化学療法群(24例)、またはこれらにラパチニブを上乗せ投与するラパチニブ追加群(20例)に分けられた。ラパチニブ追加群では、最初の10例がカペシタビン1,000mg/m2とラパチニブ1,250mgで治療され、術前の毒性効果により、その後の患者の用量が決定された。ラパチニブ追加群の最初の10例のうち、2例でグレード3以上のの下痢が認められた。最終的には、グレード3以上の下痢は化学療法群では認められず、ラパチニブ追加群では4例(21%)に認められた。化学療法群では1例、ラパチニブ追加群では3例が術前で投与を中止し、ラパチニブ追加群では4例がラパチニブを減量した。