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論文紹介

大腸がん、前立腺がん、乳がんで有意に高いHIV感染がん患者の全死亡率【JAMA Oncol】

2019-08-09
JAMA Oncology

HIV Infection, Cancer Treatment Regimens, and Cancer Outcomes Among Elderly Adults in the United States.

 HIV感染がん患者のがん特異的死亡率は、非感染がん患者と比べて高いことが分かっている。しかし、HIV感染がん患者に対するがんの治療が「最適とは言えない」というデータが示されているにもかかわらず、治療の詳細について補正した検討は行われていない。本研究では、HIV感染がん患者に施行された「特異的ながん治療」に関する情報をレセプトデータから収集、調整したがん特異的死亡率を算出し非感染がん患者と比較した。
 メディケアのデータベースSEERから、1996~2012年にステージに応じた標準治療を受けたHIV陽性(288例)を含む米国の非進行性の大腸がん、肺がん、前立腺がん、乳がん患者30万8,268例(65歳以上)のデータを抽出。全死亡率、がん特異的亡率、初期治療後の再発またはがん特異的死亡について検討した。
 その結果、非感染がん患者と比較して、HIV感染がん患者の全死亡率は、大腸がん(HR 1.73、95%CI 1.11~2.68、P=0.02)、前立腺がん(HR 1.58、95%CI 1.23~2.03、P<0.01)、乳がん(HR 1.50、95%CI 1.01~2.24、P=0.05)で有意に高かった。がん特異的死亡率に有意差は認められなかったものの、HIIV感染がん患者では、前立腺がん(HR 1.65、95%CI 0.98~2.79、P=0.06)、乳がん(HR 1.85、95%CI 0.96~3.55、P=0.07)で高い傾向が見られた。また、非感染前立腺がん患者に比べてHIV感染前立腺がん患者で初期治療後の再発率や死亡率が有意に高かった(HR 1.32、95% CI 1.03~1.71、P=0.03)。乳がんについてもHIV感染女性で初期治療後の再発率や死亡率が有意に高かった(HR 1.63、95%CI 1.09~2.43、P=0.02)。