乳腺

論文紹介

サブタイプ別に見た閉経後乳がんへの術後タモキシフェンによる長期無再発生存期間

2019-08-14
JAMA Oncology

Assessment of Long-term Distant Recurrence-Free Survival Associated With Tamoxifen Therapy in Postmenopausal Patients With Luminal A or Luminal B Breast Cancer.

JAMA Oncol 2019年8月8日オンライン版



 エストロゲン受容体(ER)陽性乳がん患者は、少ないながらも長期にわたって再発リスクが低下しないが、長期リスクに影響を与える腫瘍生態学的な因子と内分泌療法による利点については十分に理解されていない。そこで本検討では、タモキシフェンによる治療の有無別、またサブタイプ別(Luminal A型およびLuminal B型)による長期生存期間を比較した。
 対象は、1976~1990年に行われたStockholm Tamoxifen trial(STO-3試験)の二次解析の患者で、閉経後リンパ節転移陰性乳がん患者を術後にタモキシフェンによる治療を行う群と内分泌療法を行わない群に割り付けた。タモキシフェン群はLuminal A型が183例、Luminal B型が64例で、非内分泌療法群はLuminal A型が153例、Luminal B型が62例であった。
 検討の結果、無遠隔転移生存期間は、Luminal A型(P<0.001)およびLuminal B型(P=0.04)ともタモキシフェン群で顕著に長かった。サブタイプ別に見た25年無遠隔転移生存率は、タモキシフェン群ではLuminal A型で87%、Luminal B型で67%、非内分泌療法群では同70%、54%であった。また、タモキシフェン群のうち診断後15年のタモキシフェンによる治療ベネフィットを受けたのはLuminal A型で(HR 0.57、95%CI 0.35~0.94)、診断後5年間でベネフィットが得られたのはLuminal B型(HR 0.38、95%CI 0.24~0.59)であった。


修正履歴(2019年8月19日):要約文の一部の表現を修正いたしました。