プレスリリース

超早期の肺転移病巣では肺細動脈が腫瘍細胞で閉塞

2019-11-07
東北大学

【ポイント】
・現在の臨床画像診断システムでは検出できない超早期の肺転移病巣(100µm以下)を再現できる肺転移マウスモデルを開発し、肺転移病巣をマイクロX線CTおよび病理組織像で解析すると、肺細動脈が腫瘍細胞で閉塞されていることが判明した。すなわち血行性に投与された低分子抗がん剤は、血管内の腫瘍塞栓により、肺転移巣には十分に送達されないことが示された。
・腫瘍新生血管に特徴的なEnhanced permeability and retention (EPR) 効果は、高分子製剤(10-200 nm)の腫瘍への集積に有効であることが動物実験では示されているが、本研究では、超早期の肺転移病巣への蛍光粒子(直径145 nm)の集積は確認されなかった。すなわち血行性に投与された高分子製剤のEPR効果にもとづく肺転移巣への薬剤送達は期待できないことが明らかになった。
・肺転移超早期段階では、血管を介した薬剤送達法では、低分子抗がん剤および高分子抗がん剤のいずれもが、肺転移病巣に送達されないことが判明した。