小児

論文紹介

小児がん家族の長期メンタルリスク、母親で1.4倍【JCO】

2019-11-13
Journal of Clinical Oncology

Long-Term Mental Health Outcomes in Mothers and Siblings of Children With Cancer:A Population-Based,Matched Cohort Study

J Clin Oncol 2019年11月12日オンライン版

 小児のがん患者の存在は家族に計り知れない影響を及ぼす。本研究では、母親および兄弟姉妹の長期メンタルヘルスが検討された。
 カナダの小児がん登録データから、1998~2014年にがんと診断された小児の家族データ(母親4,773人、兄弟姉妹7,897人)を抽出。母親と兄弟姉妹のコホート(がんコホート)とマッチングした対照コホートとを比較。検討項目は、メンタルヘルスに関連した通院と深刻な精神イベント(精神科救急の受診、精神科入院、自殺)であった。
 解析の結果、メンタルヘルスに関連した通院率は、がんコホートの母親〔通院率比(RR 1.4、P<0.0001〕と兄弟姉妹(RR 1.1、P<0.0001)ともに有意に高かった。両コホートとも深刻な精神イベントのリスクは増加していなかった。人口統計学的なデータ解析を行ったところ、母親については「診断時の年齢が低い」「社会経済的地位が低い」「地方住まい」が、兄弟姉妹については「年齢が高い」がメンタルリスク増加と関連していた。なお、メンタルヘルスに影響する治療関連因子は認められなかった。