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論文紹介

IBD併存のがん患者、免疫チェックポイント阻害薬で重度GI有害事象リスク上昇【JCO】

2019-12-05
Journal of Clinical Oncology

Immune Checkpoint Inhibitor Therapy in Patients With Preexisting Inflammatory Bowel Disease

J Clin Oncol 2019年12月4日オンライン版

 本研究では、炎症性腸疾患(IBD)を併存症とするがん患者への免疫チェックポイント阻害薬投与が消化器系(GI)有害事象リスクに及ぼす影響を後ろ向きに検討。対象は102例で、17例が抗CTLA-4抗体、85例が抗PD-1/-L1抗体による治療を受けていた。半数はクローン病、半数が潰瘍性大腸炎であった。最後のIBDエピソードからICI開始までの期間(中央値)は5年(四分位範囲3~12年)で、43例はIBDの治療を受けていなかった。
 解析の結果、治療から62日後(中央値、四分位範囲33~123日)に、GI有害事象は41%(42例)に発生し、IBDがなく類似の治療を受けた患者群の11%よりも有意に高かった(P<0.001)。グレード3または4の下痢が21例(21%)に発生。4例が結腸穿孔を経験し、そのうちの2例が手術を受けた。GI有害事象に関連した死亡例はなかった。抗CTLA-4抗体投与とGI有害事象リスク上昇との間に関連性が認められた(単変量解析:OR 3.19、95%CI 1.8~9.48、P=0.037、多変量解析:OR 4.72、95%CI 0.95~23.53、P=0.058)。