胃がん

論文紹介

ピロリ除菌で第一度近親者の胃がん発症を抑制【NEJM】

Family History of Gastric Cancer and Helicobacter pylori Treatment

N Engl J Med 2020; 382: 427-436

 胃がんの主な危険因子はHelicobacter pylori感染と家族歴だが、胃がん患者の第一度近親者に対するH. pylori除菌の効果は不明である。本研究は単一施設における二重盲検プラセボ対照比較試験であり、H. pyloriに感染している胃がん患者の第一度近親者1,838例を除菌治療を行う群と対照群にランダムに割り付けて胃がんの発症を検討。
 最終的に1,676例(除菌群832例、対照群844例)が解析対象となり、追跡期間9.2年(中央値)における胃がん発症率は対照群2.7%(23例)、除菌群1.2%(10例)であった(HR 0.45、95%CI 0.21〜0.94、P=0.03)。なお、除菌群で胃がんが発生した10例中5例は感染が継続しており、感染別に検討した結果、除菌が完了した608例中5例(0.8%)、感染が継続した979例中28例(2.9%)に胃がんが発生した。有害事象は軽度で、対照群よりも治療群で多かった(19.1% vs. 53.0%、P<0.001)。

2020-01-31
NEJM