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論文紹介

がん患者におけるCOVID-19対策:中国の事例

Active and Effective Measures for the Care of Patients With Cancer During the COVID-19 Spread in China

JAMA Oncology 2020年4月1日オンライン版
 
 COVID-19のアウトブレークにより、がん患者も大きな影響を受けている。がん患者は多くの場合高齢で、併存疾患が多く、免疫力が低下しているため、COVID-19に罹患した際は、健康な人と比べて重症化しやすいと考えられる。患者・医療従事者間による COVID-19の院内感染を避け、がん患者の受診機会を確保する目的で、中国のthe Cancer HospitalとChinese Academy of Medical Sciencesでは以下の強制措置が取られた。

①病院、外来、病棟における体温測定および全ての流行地域への旅行履歴などの記録。
②予約システムを導入し、人の流れを緩和するとともに、マスクや消毒剤を患者に持参させ、毎日の血液検査や肺のCT検査を強制実施した。また、オンラインによる相談体制も整え、患者が服薬やがん関連症状の管理の相談ができるようにした。
③治療で入院を控える患者に、熱や咳などのCOVID-19に見られる症状が認められた場合、その記録が求められ、血液検査や肺のCT検査が行われた。CT検査で肺炎が認められた患者では、the Cancer Hospital, Chinese Academy of Medical Sciencesウィルス検査が行われた。
④静注により投与されていた抗がん薬で、経口投与が可能な場合は経口薬に変更された。補助化学療法や維持療法では、患者の状態に応じて静注間隔を延ばす対応を行った。

 このような対策を行ったところ、3月3日現在、両施設におけるCOVID-19罹患患者は出ていないという。

2020-04-02
JAMA Oncology