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HER2陰性乳がんBRCA1/2変異例に対するtalazoparib、OS延長せず:第Ⅲ相EMBRACA【AACR 2020】

CT071 - Talazoparib (TALA) in germline BRCA1/2 (gBRCA1/2)-mutated human epidermal growth factor receptor 2 negative (HER2-) advanced breast cancer (ABC): Final overall survival (OS) results from randomized Phase 3 EMBRACA trial


 EMBRACA試験の既報では、BRCA1/2遺伝子変異陽性の局所進行または転移性のHER2陰性乳がん患者において、ポリ(ADP-リボース)合成酵素(PARP)阻害薬のtalazoparibは、担当医が選択した標準化学療法と比べて無増悪生存期間(PFS)を延長したことが示されている。同試験のPFSの結果に基づき、欧米では同薬がBRCA1/2遺伝子変異陽性の局所進行または転移性のHER2陰性乳がんを適応として承認されている。
 AACR2020では、同試験の副次評価項目となる全生存期間の最終結果が報告された。
 同試験では、対象例が2:1の割合でtalazoparib群(287例)と標準治療群(144例)にランダムに割り付けられた。追跡期間中央値はtalazoparib群で44.9カ月、標準治療群で36.8カ月で、それぞれ216例(75.3%)、108例(75%)が死亡した。
 全生存期間(OS)中央値は、talazoparib群で19.3カ月(95%CI 16.6~22.5カ月)、標準治療群で19.5カ月(同17.4~22.4カ月)であり、両群に有意な差は認められなかった〔HR 0.85(95%CI 0.67~1.07)、P=0.17〕。24、36、48カ月時点における生存率はtalazoparib群、標準治療群でそれぞれ、42% vs. 38%、27% vs. 21%、19% vs. 7%と、talazoparib群で高かった。ただし、両群ともほとんどの患者が後治療を受けており、これがOSに影響した可能性が考えられる。特に、標準治療群の32.6%で、後治療としてPARP阻害薬が投与されていた。
 グレード3~4の有害事象の発現率はtalazoparib群69.6%、標準治療群64.3%で、治療中止(増悪を除く)に至る有害事象はそれぞれ5.9%、8.7%であった。 Global health status/QOL(全般的健康)、乳がん症状スケールの改善や悪化までに要する時間については、talazoparib群で有意に良好であった(P<0.01)。

2020-05-01
The ASCO Post