非小細胞肺がん

論文紹介

フレイルが認められた非小細胞肺がん患者における低用量エルロチニブの有用性:国内21施設の検討【JAMA Oncol】

"Low-Dose Erlotinib Treatment in Elderly or Frail Patients With EGFR Mutation–Positive Non–Small Cell Lung Cancer A Multicenter Phase 2 Trial"

JAMA Oncol 2020年5月14日オンライン版

 EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん患者におけるEGFRチロシンキナーゼ阻害薬の有用性は確立されているものの、高齢者やフレイル患者に対する投与については検討の余地がある。
 本検討は、Southwest Oncology Group (SWOG)の2段階デザインを用いた第2相単群試験で、日本の21施設から、フレイルで、化学療法未治療のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん80例を対象に最初の4週はエルロチニブ50mg/日を導入し(導入後の奏効状況や有害事象により修正可)、4週後は病状が安定している患者で増量が許可された。フレイルは、年齢、 Charlson Comorbidity Index、ECOGのパフォーマンスにより評価された。主要評価項目は、独立判定委員会による50mg/日投与時の客観的奏効率(ORR)で、その他、低用量エルロチニブの薬物動態、ABCB1遺伝子多型の影響も評価された。
 年齢の中央値は80歳で、68%が男性であった。主要評価項目の客観的奏効率は60%(90% CI 50.2~69.2%)であった。その他、病勢制御率は90.0%(95%CI 82.7~94.9%)、無増悪生存期間の中央値は9.3カ月(同7.2~11.4カ月)、全生存期間の中央値は26.2カ月(同21.9~30.4カ月)であった。全80例のうち、有害事象により低用量エルロチニブを一時的に中断したのは10例で、25mgに減量したのは5例であった。また、有害事象により2例が投与を中止したが、間質性肺疾患や治療関連死は認められなかった。エルロチニブの血漿濃度中央値は685ng/mLで、低用量エルロチニブの薬物動態と治療アウトカムに明らかな関連は認められなかった。

2020-05-15
JAMA Oncology