肝がん

免疫療法

論文紹介

切除不能肝細胞がんへのアテゾリズマブ+ベバシズマブでOS、PFSいずれも有意に延長【NEJM】

"Atezolizumab plus Bevacizumab in Unresectable Hepatocellular Carcinoma"

 切除不能な肝細胞がん患者に対する抗PD-L1抗体アテゾリズマブとVEGF阻害薬ベバシズマブの併用は、抗腫瘍効果と安全性が第Ⅰb相試験で示されている。国際共同第Ⅲ相臨床試験である本試験では、全身療法による治療歴のない切除不能な肝細胞がん患者がアテゾリズマブとベバシズマブを併用する群(併用群、366例)とソラフェニブ単剤を投与する群(対照群、165例)に2:1の割合でランダムに割り付けられ、許容し難い有害事象の発現または効果が消失するまで治療が継続された。主要評価項目は、Intention to treat(ITT
) 集団における独立評価委員会の評価による全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)であった。
 解析の結果、対照群と比較した併用群におけるOSのHRは0.58(95%CI 0.42~0.79、 P<0.001)と、併用群で死亡リスクの有意な低下が認められた。12カ月時の全生存率は併用群で67.2% (95%CI 61.3~73.1%)、対照群で54.6%(同45.2~64.0%)であった。
 またPFS中央値は対照群の4.3カ月(同4.0~5.6カ月)に対し、併用群では6.8カ月(95%CI 5.7~8.3カ月) と有意な延長を認めた(病勢進行または死亡のHR 0.59、95%CI 0.47~0.76、P<0.001)。グレード3/4の有害事象の発現率は、併用群で56.5%、対照群で55.1%であり、併用群では高血圧(15.2%)の頻度が高かった。

2020-05-20
N Engl J Med