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論文紹介

マドリード発:COVID-19罹患がん患者の死亡率は40%超【Clin Transl Oncol】

Covid-19 transmission, outcome and associated risk factors in cancer patients at the first month of the pandemic in a Spanish hospital in Madrid

Clin Transl Oncol 2020年5月25日オンライン版

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患したがん患者は予後不良であると懸念されている。本検討では、がん治療のためにスペイン・マドリッドの単一施設に入院したがん患者と、マドリードの一般住民におけるCOVID-19の罹患率、死亡率などを後ろ向きに解析し、比較した。
 がん患者の対象は、4月7日までにHospital Universitario Infanta Leonor of Madridのがん病棟に入院した1,069例であった。このうち、4.2%に当たる45例がCOVID-19に罹患した。年齢の中央値は71歳(範囲34~90歳)で、男性の罹患率が高かった(30例、66.7%)。転移性がん(26例、57.8%)が多く、がん種は肺がん(17例、37.8%)、乳がんと大腸がん(ともに6例、13.3%)、前立腺がん(5例、11.1%)などであった。がんの治療状況は、化学療法(19例、42.2%)、積極的な治療なし(13例、28.9%)などで、合併症は多い順に高血圧(23例、51.1%)、糖尿病とCOPD(ともに13例、28.9%)、肥満(6例、13.3%)であった。COVID-19が重症であった患者は29例(64.4%)で、追跡期間中に19例(42.2%)が死亡した。 
 一方、マドリードの人口666万2,000人のうち、COVID-19に罹患したのは0.63%に当たる4万2,450人で、これら一般住民と比べてがん患者(罹患率4.2%)では有意にCOVID-19の罹患率が高かった(P<0.00001)。また、COVID-19に罹患した一般住民の死亡率は13.2%(5,586人)で、がん患者の死亡率(42.2%)と比較すると、がん患者で有意に高かった(P<0.0001)。

2020-05-26
Clin Transl Oncol