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論文紹介

総座位時間が長いとがん死亡リスクが上昇【JAMA Oncol】

Association of Sedentary Behavior With Cancer Mortality in Middle-aged and Older US Adults

JAMA Oncol 2020年6月18日オンライン版
*全文フリーで閲覧可能。

 座位時間の長さが糖尿病や心血管疾患、全死亡リスクを高めるとする研究はいくつかあるが、座位時間とがんとの関連についてはあまり知られていない。本検討では、加速度計による総時間および1回当たりの座位時間ががん死亡率に及ぼす影響について前向きに検証した。
 対象は、米国の45歳以上の黒人およぼ白人8,002例で、これらに対し、腰に装着する加速度計を用いて連続7日間の座位時間、身体活動の強度(軽度、中等~高度)を測定して、がんの死亡率との関連を調べた。患者背景は、45.8%が男性、平均年齢は69.8歳であった。平均5.3年間の追跡期間中、268例(3.3%)ががんにより死亡した。
 総座位時間を三分位し、身体活動の強度(中等~高度)を調整して多変量解析を行った結果、総座位時間の増加とがん死亡リスクとの有意な関連が認められた〔第2三分位 vs. 第1三分位;ハザード比(HR) 1.45、95%CI 1.00~2.11、第3三分位 vs. 第1三分位;同1.52、1.01~2.27〕。一方で、1回当たりの座位時間の長さとがん死亡リスクには有意な関連は認められなかった。また、座位の時間を軽度の身体活動に置き換えることで30分あたり8%(同0.92、95%CI 0.86~0.97)、中等~高度の身体活動では31%(同0.69、0.48~0.97)のがん死亡リスクの低下が認められた。
 以上の結果から、著者らは「成人では座位時間を短くし、代わりに身体活動を増やすことを意識しすることで、将来のがん死亡リスク低下に寄与するものと考えられる」と結論した。

2020-06-22
JAMA Oncology