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胃癌治療ガイドライン速報版:胃がん腹膜播種に対するパクリタキセル腹膜内投与は非推奨に

 日本胃癌学会は今月、胃癌治療ガイドラインのウェブ速報版として「PHOENIX-GC 試験の概要ならびに腹膜播種を有する切除不能進行再発胃癌治療におけるパクリタキセル腹腔内投与に関する日本胃癌学会ガイドライン委員会のコメント」を発表した。
 国内では、胃がん腹膜播種に対するパクリタキセル腹膜内投与の国内承認を目指して第Ⅲ相試験PHOENIX-GCが行われていたが、同試験の結果、標準療法である全身化学療法(S-1+パクリタキセル)へのパクリタキセル腹腔内投与の併用は忍容性は良好であったものの、全身化学療法のみに対する全生存期間(OS)における統計学的優越性は示されなかった。
 この結果を受け、同学会ガイドライン委員会は「パクリタキセル腹腔内投与は2020年5月現在、保険承認されておらず、腹膜播種を有し、かつ腹膜転移または卵巣転移以外の遠隔転移のない切除不能進行再発胃癌に対する治療として推奨しない」としている。 
 ただし3年生存率については、標準治療群が6.0%であったのに対し、腹腔内投与群では21.9%と高率であった。また、腹腔内投与群では腹水が多い症例の割合が高く、腹水量で調整した感度分析の結果からは、腹水量で調整した標準治療群に対する腹腔内投与群のOSにおけるハザード比は0.59(95%CI 0.39~0.87、P=0.008)と有意に良好であった。これらの結果から、同学会ガイドライン委員会では「今後の臨床研究によるさらなる検討が必要であると考える」としている。
 

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修正履歴(2020年7月21日):探索的解析においては、パクリタキセル腹腔内投与の臨床的有用性が示唆されたことを追記しました。

2020-07-16
日本胃癌学会