皮膚

プレスリリース

皮膚がん発症の新たなメカニズムを解明

 皮膚がんとは、皮膚に生じる悪性腫瘍のことである。皮膚は表皮(ひょうひ)、真皮(しんぴ)、皮下脂肪の3つの組織が重なってできている。皮膚がんの種類は多岐にわたるが、その多くが表皮内の組織で発生する。日本人では「基底細胞がん」が多く、次いで「有棘細胞がん」が多い。悪性度が高い皮膚がんとしてはホクロのがんの「メラノーマ」(悪性黒色腫)が知られている。日本での患者数は、近年の生活環境の変化や高齢化社会などが原因となって、増加しているといわれている。皮膚がんの種類によって原因はそれぞれ異なるが、長期にわたる紫外線の暴露(ばくろ)などが原因の一つと推測されているが、未だ明確な原因ははっきりしていない。皮膚がんの治療は、皮膚がんの種類や進行状況など、患者それぞれの状況によって選択肢は変わる。基本的には腫瘍を切除するために手術を行う。手術後は、一般的に痛みがあったり、傷口が開いて出血や感染などの合併症を引き起こすことがあるため、注意深い観察が必要となる。したがって、患者の負担を軽減するような新しい治療法が望まれる。今回われわれは、免疫細胞の遊走に関与するタンパク質であるケモカイン系(CX3CL1-CX3CR1)を制御することが、皮膚がんの発症・進展を抑制することを明らかにし、皮膚がんの新しい治療法開発のための可能性を示した。

2020-07-22
和歌山県立医科大学