乳腺

免疫療法

論文紹介

HR陽性HER2陰性乳がんに対するエリブリンへのペムブロリズマブの上乗せ効果認めず【JAMA Oncol】

Effect of Eribulin With or Without Pembrolizumab on Progression-Free Survival for Patients With Hormone Receptor–Positive, ERBB2-Negative Metastatic Breast Cancer
A Randomized Clinical Trial


JAMA Oncol 2020年9月3日オンライン版

 過去の検討では、ホルモン受容体(HR)陽性乳がん患者において、抗PD-1/PD-L1抗体単剤により予後が良好であったとする報告があり、また併用することで効果の増強を示唆する報告もある。
 多施設共同第Ⅱ相ランダム化比較試験である同試験では、治療歴がホルモン治療は2ライン以上、化学療法は2ライン以下のホルモン受容体陽性HER2陰性転移性乳がん患者88例を対象に、微小管阻害薬エリブリン+抗PD-1抗体ペムブロリズマブ併用療法(併用群)の有効性と安全性をエリブリン単剤(単独群)との比較により検証。エリブリンは1.4mg/m2をday1とday8に投与し、併用群ではペムブロリズマブ200mg/m2をday1とday21に上乗せ投与。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は客観的奏効率(ORR)および全生存期間(OS)とした。

 対象例の年齢中央値は57歳、化学療法歴のライン数中央値は1、転移病変のホルモン療法歴のライン数中央値は2であった。
 追跡期間中央値10.5カ月の結果、PFS中央値は単独群の4.2カ月に対し、併用群では4.1カ月と両群に有意差は認められなかった(HR 0.80、95%CI 0.50~1.26、P=0.33)。ORRについてもそ、単独群34%、併用群27%と両群に有意差は認められなかった。
 単独群のうち14例は病勢進行を認めたためペムブロリズマブ単剤治療にクロスオーバーしたが、部分奏効を達成した例はなく、安定は1例のみ(4.3カ月)であった。
 安全性については、全例で何らかの有害事象を認め、グレード3以上は単独群61%、併用群68%だった。死亡は2例をいずれも併用群で認め、免疫関連大腸炎、好中球減少症、肺血症を原因としていた。

2020-09-08
JAMA Oncology