前立腺がん

論文紹介

nmCRPCに対するダロルタミド、OSを有意に延長:第Ⅲ相ARAMIS最終解析【NEJM】

推薦記事 赤倉功一郎 氏 JCHO 東京新宿メディカルセンター 泌尿器科 副院長・部長

Nonmetastatic, Castration-Resistant Prostate Cancer and Survival with Darolutamide

N Engl J Med 2020; 383:1040-1049

 非転移性去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)患者を対象に第2世代抗アンドロゲン受容体(AR)阻害薬ダロルタミドの有効性および安全性を検討した第Ⅲ相試験ARAMISの最終解析。

 前立腺特異抗原倍加時間(PSA-DT)が10カ月以下のnmCRPC患者1,509例を、アンドロゲン除去療法(ADT)にダロルタミドを併用するダロルタミド群(955例)とプラセボを併用するプラセボ群(554例)に2:1でランダムに割り付けて検討。主要評価項目の無転移生存期間(MFS)は、プラセボ群の18.4カ月に対してダロルタミド群では40.4カ月と有意に延長(HR 0.41、95%CI 0.34~0.50、P <0.001)したことがすでに報告されている(N Engl J Med 2019; 380: 1235-1246)。この結果を受け、わが国でも今年(2020年)1月に「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん」を適応としてダロルタミドが承認され、5月より使用可能となった。

 本報告は全生存率(OS)の最終解析。追跡期間中央値は29.0カ月で、盲検解除後時点でプラセボを投与されていた170例全例がダロルタミド群にクロスオーバーした。3年OSはプラセボ群の77%(95%CI 72~81%)に対し、ダロルタミド群では83%(同80~86%)と有意に良好であった(HR 0.69、95%CI 0.53~0.88、P=0.003)。

関連記事nmCRPCに対する新規ホルモン薬3剤のOS最終解析が開示【ASCO 2020】

■監修医師コメント

 nmCRPCに対する新規ホルモン治療薬ダロルタミドの効果を検証したランダム化比較試験の最終報告です。中間解析において、MFSが有意に改善することが示されていました。その後、盲検が解除されてプラセボ群にダロルタミドを投与することが許容されましたが、OSにおいてもダロルタミド群が有意に優れていることが認められました。

(赤倉功一郎氏)

2020-09-11
N Engl J Med