乳腺

論文紹介

進行乳がんのctDNA検査による治療選択で一定の有用性:第Ⅱ相plasmaMATCH【Lancet Oncol】

Circulating tumour DNA analysis to direct therapy in advanced breast cancer (plasmaMATCH): a multicentre, multicohort, phase 2a, platform trial

Lancet Oncol 2020年9月10日オンライン版

 血中循環腫瘍DNA(ctDNA)を用いることで、生検の頻度を増やすことなく進行がんのゲノムプロファイルを評価できる可能性がある。

 本検討は進行乳がんにおけるctDNA検査の能力を評価。対象は英国の18施設の1レジメン以上の化学療法歴、もしくは術前・術後化学療法実施後1年以内に再発した進行乳がん患者1,034例で、ctDNA検査の結果で示された遺伝子変異に基づきA〜Dの4つのコホートに分類され、各遺伝子変異に対応する治療を受けた。主要評価項目は客観的奏効率(ORR)とした。

コホートA. ESR1変異 、フルベストラント投与
コホートB. HER2変異、汎HER阻害薬neratinib+フルベストラント併用投与
コホートC. AKT1変異、汎AKT阻害薬capivasertib+フルベストラント併用投与
コホートD. PTEN変異、capivasertib投与

 生検に対するctDNA検査の感度は93%(95%CI 83〜98%)、同時生検では98%(同 87〜100%)だった。追跡期間中央値は14.4カ月(四分位範囲 7.0〜23.7カ月)で、ORRはコホートBおよびCはそれぞれ25%(20例中5例)、22%(18例中4例)と目標を達成したが、コホートAは8%(74例中6例)、コホートDは11%(19例中2例)に過ぎなかった。

 主なグレード3〜4の有害事象は、コホートAはγ-GTP上昇(16%)、コホートBは下痢(25%)、コホートCは倦怠感(22%)、コホートDは発疹(26%)だった。11例で17件の重篤な有害事象が認められ、コホートCで1例の治療関連死が発生した(呼吸困難)。

2020-09-15
Lancet Oncology