前立腺がん

論文紹介

アパルタミド、nmCRPCでOSを有意に延長:第Ⅲ相SPARTAN最終解析【Eur Urol】

推薦記事 赤倉功一郎 氏 JCHO 東京新宿メディカルセンター 泌尿器科 副院長・部長

Apalutamide and Overall Survival in Prostate Cancer

Eur Urol 2020年9月6日オンライン版

 非転移性去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)患者を対象に第2世代抗アンドロゲン受容体(AR)阻害薬アパルタミドの有効性および安全性を検討した第Ⅲ相試験SPARTANの最終解析。

 前立腺特異抗原倍加時間(PSA-DT)が10カ月以下のnmCRPC患者1,207例を、アンドロゲン除去療法(ADT)にアパルタミドを併用するアパルタミド(806例)とプラセボを併用するプラセボ群(401例)に2:1でランダムに割り付けて検討。主要評価項目の無転移生存期間(MFS)は、プラセボ群の16.2カ月に対してダロルタミド群では40.5カ月と有意に延長したことがすでに報告されている(HR 0.28、95%CI 0.23~0.35、P<0.001、N Engl J Med 2018; 378: 1408-1418)。この結果を受け、わが国では2019年3月に「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん」を適応として承認された。

 本報告は全生存期間(OS)の最終解析。追跡期間中央値は52.0カ月で、治療期間中央値はアパルタミド群32.9カ月、プラセボ群11.5カ月であった。OS中央値はプラセボ群の59.9カ月に対し、アパルタミド群では73.9カ月と有意に延長した(HR 0.78、95%CI 0.64~0.96、P=0.016)。なお、本試験は主要評価項目であるMFSを達成したため盲検解除され、プラセボ群の19%(76例)がアパルタミド群にクロスオーバーしたが、クロスオーバーを調整後のプラセボ群のOS中央値は52.8カ月となり、アパルタミド群に対するHRは0.69であった(73.9カ月 vs. 52.8カ月、P=0.0002)。

 最終解析時点で258例(アパルタミド群155例、ブラセボ群103例)に殺細胞性抗がん薬が投与され、ブラセボ群に比べてアパルタミド群では殺細胞性抗がん薬の開始リスクが37%減少した(HR 0.63、95%CI 0.49〜0.81P=0.0002)。

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■監修医師コメント

 nmCRPCに対する新規ホルモン治療薬アパルタミドの効果を検証したランダム化比較試験SPARTAN試験の最終報告です。中間解析において、MFSが有意に改善することが示されていましたが、OSについてもアパルタミド群が有意に優れていることが認められました。これで、エンザルタミド、ダロルタミド、アパルタミドの3剤がnmCRPCのOSを有意に改善することが論文として示されました。

(赤倉功一郎氏)

2020-09-16
European Urology